情報セキュリティ初心者向けガイド

中小企業のパスワード管理|共有をやめるための移行手順

同じパスワードの使い回し、退職者アカウント、二段階認証の属人化を、小さな会社向けに整理します。

この記事が役立つ方
  • 全員で同じIDを使っている
  • パスワードをExcelや付箋で管理している
  • 退職者のアクセスが不安
先に結論

最優先は、メール、ドメイン、サーバー、会計、銀行の順に「誰が入れるか」を一覧化することです。共有IDを減らし、個人ごとのアカウントと多要素認証へ移します。

この記事を読むと分かること
  • 最初に棚卸しする重要サービス
  • 共有IDを止める現実的な順番
  • 退職時に漏れなく権限を止める方法
01

なぜ同じパスワードの共有が危ない?

誰が操作したか分からず、一人が退職しても全員分を変更する必要があります。メールで漏れた一つのパスワードが、別のサービスにも使われていると被害が広がります。

「小さい会社だから狙われない」ではなく、機械的な不正ログインは会社規模を選びません。金銭、顧客情報、Web更新権限があるサービスから直します。

02

最初に何を一覧にする?

サービス名、URL、契約名義、管理者、利用者、登録メール、多要素認証、復旧方法を一覧にします。パスワード自体は一覧へ直接書きません。

メール、ドメイン、サーバー、会計、銀行、SNS、クラウド保存、予約、決済を優先します。忘れたサービスは、経費明細や受信メールから探します。

  • 会社メール
  • ドメイン・サーバー
  • 会計・銀行・決済
  • SNS・広告
  • クラウド保存・予約
03

共有IDをどうやめる?

個人アカウントを追加できるサービスは、一人ずつ作成して必要な権限だけ渡します。管理者権限を全員へ付けません。

共有が避けられないサービスは、利用者を記録し、退職・異動時に変更する手順を決めます。いきなり全サービスを変えず、重要度の高いものから週に3〜5件ずつ進めます。

04

強いパスワードはどう作る?

長く、サービスごとに異なるものを使います。会社名、電話番号、誕生日、連番は避けます。人が覚えるより、信頼できる管理方法で保存する方が現実的です。

定期的に一律変更するだけでなく、漏えいの疑い、退職、共有範囲変更があった時に確実に変更します。

05

多要素認証は誰の端末へ入れる?

代表者一人の私物スマートフォンだけに依存すると、紛失や不在で会社が入れなくなります。利用規約に沿って、予備の管理者と復旧コードの保管方法を決めます。

SMS、認証アプリ、パスキーなど方式はサービスごとに異なります。最初はメール、ドメイン、サーバー、会計から設定します。

06

退職時は何を止める?

メール、クラウド、SNS、会計、サーバー、VPN、共有フォルダの個人アカウントを停止します。共有パスワードを知っていた場合は変更します。

退職日当日に思い出すのではなく、採用時から付与権限を記録します。貸与端末の回収と、個人端末へ保存された会社データの扱いも就業規則や誓約内容に沿って確認します。

07

月1回は何を確認する?

管理者が不明なサービス、退職者が残っているアカウント、多要素認証が未設定の重要サービスを確認します。全件のパスワード変更ではなく、例外を減らす作業です。

新しいツールを契約する時は、契約名義、管理者、支払、解約方法を最初から台帳へ追加します。

重要度から対応順を決める

自社に近い状況から、最初の確認先を選んでください。

あなたの状況最初の判断理由
会社メール・ドメイン今日確認他サービスの復旧先になる
銀行・会計・決済最優先で個別化金銭と重要データへ直結
SNS・広告管理者を複数化乗っ取りと支出のリスク
閲覧だけの一般ツール後で整理権限と情報量を見て優先度を下げられる
実際にやること

迷ったら、この順番で進めてください

  1. 01
    重要サービスを列挙

    メール、ドメイン、銀行、会計、SNSから開始

  2. 02
    利用者を確認

    管理者、一般利用者、退職者を分ける

  3. 03
    個人アカウントへ移行

    共有IDを減らし必要最小限の権限を付与

  4. 04
    多要素認証と復旧を設定

    代表者一人の私物端末だけに依存しない

もう少し知りたい方へ

よくある疑問に答えます

パスワードを毎月変えるべきですか?

一律変更より、長く固有のパスワード、使い回し防止、多要素認証、漏えい時の即時変更を優先します。

Excelへ保存してはいけませんか?

暗号化や権限管理なしの平文一覧は避けます。誰が閲覧でき、退職時に止められ、履歴を追えるかで管理方法を選びます。

代表者だけが全部知れば安全ですか?

不在、病気、端末紛失で会社が止まります。予備管理者と復旧手順を用意し、権限は必要最小限にします。

この記事の根拠と確認範囲

公式情報と、中小企業・店舗の業務整理、Web運用で使う確認手順を基に構成しています。料金・機能は変更されるため、契約前に最新条件を確認してください。

参考にした公式情報

社内アカウントが整理できていない場合

重要サービス、管理者、退職時停止までを、少人数でも回せる一覧へ整理します。

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